ママの体も赤ちゃんの状態も、まだ不安定な妊娠初期。突然出血や痛みが発生し、不安で頭がいっぱいになってしまうママも少なくないのではないでしょうか。
私も妊娠初期はたびたび出血が続き、ヒヤヒヤした日々を過ごしていました。
そこで本記事では、出血が起きた場合の原因や対処法などについて、詳しく解説していきます。
出血で不安に感じている方や対処法を知りたい方、緊急度が気になっている方はぜひチェックしてみてください。
Contents
妊娠初期に出血が!赤ちゃんは大丈夫?
妊娠初期に出血すると、「何か異常が起きたのでは…」と不安になるもの。しかし、妊娠初期に出血=流産というわけではありません。
実は、妊娠初期の出血は決して珍しいことではなく、中には自分でも気づかないうちに出血しているケースも。
妊娠初期の出血には特に問題のないものから緊急性の高いものまで様々なケースがあるため、まずは主な出血の原因をチェックしていきましょう。
妊娠初期の出血の主な原因
着床出血
妊娠初期の出血で最も多いのが、受精卵が着床することで起こる「着床出血」です。
受精卵が着床する際は、受精卵から伸びた絨毛が子宮内膜へ根を張るようにして定着します。この時、子宮内膜にある細い血管が傷つくことで出血が起きるのです。
一般的に着床出血の量は生理よりも少なく、期間も1〜4日と短いのがほとんど。また、生理のようにレバー状の塊が出ることはなく、色はピンク・赤・茶色など個人差があるようです。
着床出血が起きる妊婦さんは、全体の約25%未満と言われています。
絨毛膜下血腫
絨毛膜化血種とは、着床出血の一部が子宮内に溜まってしまい“血の塊”となったもの。少量であれば子宮に吸収されますが、血腫が大きいと子宮から血が漏れ出し、大量出血を起こすことがあります。
これは多くの妊婦さんに起こり得ることであり、安静などの自然経過で改善することがほとんどです。
とはいえ、
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等の場合は、なかには流産・早産に繋がったり、赤ちゃんに悪影響を与えたりする可能性も。絨毛膜下血種は超音波検査で診断できるため、診断を受けたら医師の指示に従いましょう。
切迫流産
切迫流産とは、妊娠22週未満に流産になりかけている状態のこと。出血を伴うのが特徴で、出血量や下腹部痛の有無によって緊急性は異なります。
ただ、流産の一歩手前とはいえ、切迫流産の診断がついても約7割の妊婦さんは無事に出産しているのが現状です。
気は抜けないものの、まだ妊娠を継続できる可能性はあるため、安静にして医師の指示を仰ぎましょう。
初期(早期)流産
流産とは、妊娠22週未満に何らかの原因で赤ちゃんが亡くなってしまうこと。流産の8割が、妊娠12週未満に起こる「初期(早期)流産」だと言われています。
初期流産は大抵腹痛・出血を伴いますが、出血量は人によってさまざま。ナプキンから漏れ出すほどの大量出血を起こす場合もあれば、ごく少量のこともあります。
なお、初期流産は染色体異常・遺伝子の病気など赤ちゃん側の問題が原因であることがほとんど。これらの問題は残念ながら防ぐことはできないため、万が一初期流産が起きてしまっても、ご自身を責めないでくださいね。
とはいえ、風疹などの感染症にかかると流産に繋がる可能性があるため、しっかりと感染予防に努めておくことが大切です。
異所性妊娠(子宮外妊娠)
受精卵が子宮内膜以外の場所に着床してしまうことを異所性妊娠(子宮外妊娠)といいます。
子宮外妊娠が起こった場合、初めは少量の出血と軽い下腹部痛から始まり、徐々に出血量・痛みともに増していきます。そして放っておくと、ママの命に関わる可能性も。
残念ながら、子宮外妊娠は妊娠を継続することはできません。また、妊娠検査薬や自覚症状だけでは判断ができず、医療機関の超音波検査で初めて確認が可能です。
そのため、妊娠検査薬で陽性反応が出たら、なるべく早急に医療機関を受診しましょう。
胞状奇胎
胞状奇胎とは、胎盤をつくる絨毛組織が異常増殖して膨らみ、ブドウの房のようになってしまう病気です。
受精の異常が原因で、多くの場合は吐き気・嘔吐・腹痛・断続的な出血(少量で、褐色〜赤色)・血圧の上昇がみられます。
残念ながら、胞状奇胎になると手術をして絨毛組織を取り除かなければならず、妊娠の継続はできません。